DEAD POP FESTiVALは、野外開催になってから約半分は遊びに行っているシキだ。かつてStudio DxPxFでSiMのGODRi(Dr)と一緒に「KiLLiNG ME」をボーカルパートで演奏したことがある。忘れられないあの夏の思い出。
SiMのGODRiさんと一緒にギターでKilling me弾かせていただきました!
— たにきくん@Nimbus (@woldy9795) July 10, 2016
くそなギターになってしまいましたが、楽しかったです!#DPF2016 pic.twitter.com/2nfTYhAQXn
デッドポップおよびSiMが大好きな私が、タイトルにあるとおり同フェスに一刻も早く出てほしいバンドについて読者に知ってもらおうと思う。SiMと同郷である神奈川県の、JasonAndrew(ジェイソンアンドリュー)だ。
2016年に地元横浜で高校の同級生と結成した彼ら。HAWAIIAN6やlocofrank、SABANNAMANらが所属する名門レーベルIKKI NOT DEADに今年から所属し、12月4日には1st ALBUM 『STATEMENT』のリリースを控えている。まさに今、勢いづいているJasonAndrewの激アツな魅力をご紹介する。
— JasonAndrew (@jasonandrew_bb) October 25, 2024
2024/12/4 RELEASE
JasonAndrew 1st Full Album
"STATEMENT"
1.Statement
2.Drain
3.Don't look back
4.Reach
5.Fake Smile
6.Close Your Eyes feat masa(View From The Soyuz)https://t.co/KEFc7y3POQ Day
8.We're all the same
9.VintageII
10.Tomorrow pic.twitter.com/1n5BxVWHxN
激アツな魅力1.横浜ライブハウスシーンへの愛の深さ
地域を誇れる感情や愛着、いわゆるローカルプライドをJasonAndrewは持っている。代表的なバンドで言うと京都の10-FEET、群馬のG-FREAK FACTORY、長崎のSHANKなど、原点である地元を大切にしているバンドは、どれも地元で主催フェスをやるほど芯がある魅力的なバンドだ。
JasonAndrewの場合は、神奈川県は関内駅すぐそばのショッピングセンター CERTE(セルテ)にある、横浜B.B.streetで頻繁に企画をやっている。
関内駅周辺の再開発により、同ライブハウスの閉店が余儀なくされた際には、“FOREVER B.B.STREET YOKOHAMA FINAL SERIES TOUR 2024”と称して1年かけてツアーを行っている。
同ツアーにはKUZIRA、BACK LIFT、そして先日レポートしたバンドなどがこれまで出演していてツワモノ揃いだ。先日レポートしたバンドについてご存じない方は、ぜひライブレポートをご覧いただきたい。
なぜここまで錚々たるメンツを揃えられるのか。それは、地元のライブハウスシーンを誇りたいというJasonAndrewのローカルプライドがあるからだ。
時をさかのぼること2020年12月。何もかも制限されていたコロナ禍で、同バンドのフロントマン Ryosei(Ba/Vo)が自身のブログで綴っていた言葉を引用させていただく。
あの場所(大阪)のシーンは本当に凄い、土地をあげて格好いいんだよ。
(中略) 現状、弱いのです、横浜のバンド、ライブハウス。 ※2020年当時
そんな状況を脱却すべくJasonAndrewが筆頭となって、各地のバンドを呼び、
また横浜の先輩や同期も巻き込んでいき、(中略)
「あのB.B.ってとこでやってる企画ヤバくない?」
「横浜のバンドめっちゃ良くない?」
「また横浜行きたい!」
ってなってくれれば最高じゃん。それをしたいんです。
なんで、毎回の対バンもめちゃくちゃ手強いです(爆)
自分達の成長の意味も込めて、立ち向かいます。
※引用元:「ホンダ リョウセイ JasonAndrew」2020-12-04 Before Falling Asleep Tour 2021のブログより
この言葉から約4年の年月が経った今。
横浜B.B.streetのステージには、レーベルの先輩であるlocofrankや、メロディックパンク界隈におけるベテラン TOTALFATがこれまでに立っている。アツい想いをもってJasonAndrewは、横浜のライブハウスシーンの活性化を現在進行系で実現し続けている。だから私は敬意を払っての横浜B.B.streetのヌシと勝手に表現している。
激アツな魅力2.仲間を大事にし、ともに高みへと臨む姿勢
結論から言うと、自分達だけでなくJasonAndrewと交友の深いバンドも巻き込んで遊び場を作り上げ、音楽シーンの高みへ向かおうという姿勢だ。
彼らの交友関係は広い。View From The Soyuz(ビュー フロム ザ ソユーズ)、Good Grief(グッド グリーフ)、Thermostud(サーモスタッド)、UNMASK aLIVE(アンマスク アライブ)。これらはすべて、私がJasonAndrew並びに横浜B.B.streetでのライブをきっかけに知ったバンドだ。どれもジャンルは違えど、JasonAndrewに負けず劣らずカッコいいバンドである。
特筆すべきは、”CHUMP!! FEST”というRyoseiによる自主企画”CHUMP!!”の拡大版のような音楽フェスティバルである。2023年3月4日はホームの横浜B.B.streetでやっていたが、2024年では川崎CLUB CITTA’というライブハウスで開催している。仲間とともに規模を拡大してきているのだ。
私は残念ながら今年は行けなかったので、ぜひ開催されるのならば来年こそ”CHUMP!! FEST”に参加しライブレポートを執筆したいと考えている。ぜひ将来的には、AIR JAMやTRIPLE AXE、ONAKAMAなどに次ぐムーブメントを、JasonAndrew並びに交友の深いバンドたちによって巻き起こしていただきたい。
激アツな魅力3.計7分間聴けばハマるオススメ3曲
音楽メディアなのに一番重要なJasonAndrewの音楽的な魅力に言及していなかった。申し訳ないと感じている。言語化すると、“予測不可能なメロディックハードコア”が彼らの持ち味のひとつと言えるだろう。予測不可能だからこその意外性や、曲の緩急によってリスナーを飽きさせない。そしてとことんストイックで爆速のビートで駆け抜けるハードコアが激アツなのだ。
御託はここまでとして、早速読者にはその激アツな魅力が分かる3曲をこれから紹介する。
Vintage
ゆったりとしたレゲエと激しいパンク/ハードコアという組み合わせは、古くから相性が良いと決まっている。家系ラーメンとライスぐらい相性が良い。SiMのファンで、特に「T×H×C」が好きな読者なら「Vintage」はたまらないだろう。ホルモンだと「Mrブギータンブリンマン」、Creepy Nutsなら「合法的トビ方ノススメ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!ブチ上げ♂ Cherry boy REMIX!!!!)」あたりだろうか。曲展開が予測不可能であればあるほどスリルが高まる。同楽曲はJasonAndrewのライブにおいて定番曲なので必聴だ。
Moonlight
ライブハウスにぶら下がるミラーボールのまばゆい光を、夜空の月灯りと重ねたハコ風情のある名曲。現場主義のJasonAndrewだからこそ歌える歌詞だ。予測不可能な要素としては、1️番終わりのボサノバ調パート。意外性のある展開が良いアクセントになっている。ボーカルをはじめとしたメロディラインは、優しく照らす月光のようでロマンチックかつ、きっちりとメロディックハードコアとしてまとめ上げている。何回も聴きたくなるスルメ曲だ。
Suica Papaya
正直一番好きで一番ライブで楽しい曲だ。ベースから始まって、思わず踊りたくなるファニーでご機嫌なイントロに、突如始まるアグレッシブなハードコア。この予測不可能感が心地良い。抗うつ剤と同じ作用があるはず。少なくともネガティブな気分は一切抱かなくなるので、まだ医学が証明できてないだけだ。これをケムいライブハウスで酔っ払いながら聴いた時にはもう。ハジケるしかない。ボボボーボ・ボーボボばりにハジケるしかない。私はイントロでヒゲダンスを踊りたくなる派だ。
【必見】横浜B.B.streetのヌシ JasonAndrewの一番激アツな魅力
音楽ライター歴9年の私だが、申し訳ないが書き記せない。なぜなら一番激アツな魅力は、現場のライブでしか分からないからだ。JasonAndrewは、12/7(土)横浜B.B.STREETにてワンマンライブを行う。1stアルバム『STATEMENT』全曲を披露する気合の入りようだ。感じる魅力は人それぞれなので、読者にはぜひ目撃者となってほしい。
アルバム発売後、初ライブ!!
— JasonAndrew (@jasonandrew_bb) November 25, 2024
ニューアルバム全曲披露
JasonAndrew pre.
"FOREVER B.B.STREET YOKOHAMA FINAL SERIES TOUR 2024 vol.6"
12/7(土)横浜B.B.STREET
JasonAndrew ONE MAN SHOW
: チケット取り置き受付中!!https://t.co/2olF0ue4Td pic.twitter.com/xO8yN2csVy
声を大にして言いたい。REDLINEの2日目しか行かない予定の方は、前日に横浜B.B.STREETへ集合するしかない。行くのであれば、ライブ前の晩ご飯は同じセルテ6階にある真砂家がオススメだ。燻製チャーシューが美味しい。終演後だとおそらく営業していないので要注意である。
最後に
私は改めてJasonAndrewの、SiMが主催するDEAD POP FESTiVALへの出演を心から願う。だから約3,000文字にわたる本稿を執筆した。より多くの読者がこれを機会にJasonAndrewに出会ってもらって、12/7(土)開催の横浜B.B.STREETワンマン公演を観に行ってほしい。
彼らがデッドポップのCHAOS STAGEに立つ日を心待ちにしつつ、彼らのワンマン公演のソールドアウトを祈願しながらここまでとする。
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